年末年始に気をつけたい飲み会トラブルとは!?

1 はじめに

忘年会や新年会など飲み会が多くなる12~1月は、飲酒後のケガや事故に注意したいところです。しかし、気を付けていても起きてしまうのが飲酒にまつわるトラブル。業務に支障が出ないためにも、事前に従業員へ飲酒時の注意事項を周知しておいたほうが良いでしょう。
ここでは、忘新年会シーズンにありがちなケガや事故の事例や、従業員に呼びかけたい飲酒時の注意点、さらに飲食店経営者が忘新年会シーズンに注意すべきポイントをご紹介します。

 

2 忘新年会シーズンにありがちなトラブルとは?

警察庁交通局の飲酒運転事故資料によると、2010年~2014年の飲酒運転による交通事故累計件数23,678件のうち最も多い月は忘年会シーズンの12月で2,311件です。ここでは、過度の飲酒をしたことで起きるトラブルについて、具体的な数字と合わせてチェックしましょう。
 

●飲酒運転による交通事故

警察庁交通局が発表した2017年中の交通事故の発生状況によると、全国で発生した交通事故は47万2,165件※1。このうち、死亡事故となったのは3,630件※1で、飲酒運転が原因のものは201件※2となっています。なお、ほかの飲酒なしの法令違反と比べると、飲酒運転による死亡事故率は8倍以上という現実があります。
 

※1警察庁HP「平成29年中の交通事故の発生状況」内2018.1.31までのテータ
※2警察庁HP「平成29年中の交通事故死者数について」内2018.12末現在の速報値


●酩酊による交通事故・転倒

同じく、警察庁交通局によると、2017年に発生した歩行中の交通事故による死者のうち、酩酊等による死者数は111名。過度の飲酒によって注意力散漫となることで、転倒や転落によるケガのリスクも高まります。車との接触事故だけでなく、階段や駅のホームから転落し、死亡するケースもあります。


●凍死

飲酒後に長時間寒い所にいると、血液が冷やされて低体温になりやすいです。冬場の忘新年会シーズンは、酩酊状態のまま屋外で眠り込んでしまい、凍死する事例も少なくありません。


●急性アルコール中毒

血中アルコール濃度の上昇によって意識障害を引き起こす急性アルコール中毒。厚生労働省の調査によると、急性アルコール中毒の搬送者数のうちおよそ半数が、10代から20代の若者だといいます。飲み会などで先輩から一気飲みを強要され、重度の急性アルコール中毒を引き起こすという事例も多いのです。


※出典:警察庁HP「飲酒運転事故関連統計資料」

※出典:警察庁HP「平成29年中の交通事故の発生状況」

※出典:e-Stat(政府統計の総合窓口)/警察庁HP「平成29年中の交通事故死者数について」

※出典:警察庁HP「平成29年における交通死亡事故の特徴等について」

※出典:厚生労働省HP(e-ヘルスネット「若者の飲酒と健康、事件・事故」)

3 従業員に喚起しておきたい飲酒時の注意点

忘新年会シーズンに入る前に、社内全体で飲酒に関する注意点を共有し、事故やトラブルを予防しましょう。ここでは、5つの注意点をご紹介します。


●飲み過ぎない(大酒しない)

節度ある飲酒を意識しましょう。飲む頻度が少ないとしても、一度に大量に飲まない(飲ませない)ようにすることが大切です。


●非飲酒者に飲酒をすすめない

非飲酒者に無理に飲酒をすすめるような行為は、絶対にないようにしましょう。


●アルコールは食事といっしょにゆっくりとる

空腹状態のときにアルコールを摂取すると、悪酔いや急性アルコール中毒の原因となります。度数の高い酒は薄めて飲むように心掛けてください。


●休肝日を設ける

飲み会や忘新年会が多いシーズンですが、アルコール依存症を避けるため、週に2日は休肝日を設けるようにしましょう。


●飲酒直後に入浴や運動をしない

飲酒後の入浴や運動は、不整脈や血圧変動を引き起こすリスクがあります。


自身や従業員はもちろん、酒席をともにした方がアルコールによる問題を起こさない(巻き込まれない)よう、注意してください。


※出典:厚生労働省HP(e-ヘルスネット「飲酒のガイドライン」)

4 飲食店側が忘新年会シーズンに注意すべきこと

飲み会・忘新年会シーズンは、飲食店側にも(客の)飲酒運転を抑止するための取組みが求められます。ここでは、一般財団法人全日本交通安全協会等が推進する「ハンドルキーパー運動」についてご紹介します。


●飲酒運転根絶を目指す「ハンドルキーパー運動」

ハンドルキーパー運動とは、「グループが自動車で飲食店などに行き飲酒する場合、グループの中でお酒を飲まない人(ハンドルキーパー)を決め、その人はお酒を飲まずに、飲食後は仲間を安全に自宅まで送り届ける」という飲酒運転根絶のための取組みです。ハンドルキーパー制度に協力する飲食店は、ハンドルキーパーに目印のバッジなどをつけてもらい、その人には酒類を出さないようにします。店舗によっては、ハンドルキーパーにソフトドリンクを無料で提供するサービスを実施している所もあります。この協会では、ハンドルキーパー運動を国民運動として定着させることを目指し、都道府県交通安全協会、安全運転管理者協議会、運転者側団体のJAF(日本自動車連盟)、酒類提供側団体のJF(日本フードサービス協会)などと連携して、ポスター、チラシなどを配布したりしてハンドルキーパー運動を国民に周知するための広報、運転者関係団体に対するハンドルキーパー運動への参加呼びかけや酒類を提供する店舗に対するハンドルキーパー運動実践のための協力要請などの活動を行っています。


※出典:警察庁HP「みんなで守る『飲酒運転を絶対にしない、させない』」

※参考:一般財団法人全日本交通安全協会HP「ハンドルキーパー運動の推進」

5 おわりに

12~1月は、飲み会や忘新年会シーズンであると同時に、会社の1年を締めくくる重要な時期でもあります。
飲み会トラブルによって社員が事故に遭ったり、事業に影響が出てしまったりすることを防ぐためにも、飲酒マナーやトラブル回避のための注意点を、社内全体で共有しましょう。

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